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チドリノキ(ムクロジ科)[千鳥の木] |
名は斜めに開く翼果を千鳥に見立てたもの。かつて薪炭として利用したので別名ヤマシバカエデという。秩父ではアラハゴの名でよばれる。 山地の沢沿いに群がって生え、高さ8-15mになる日本固有で雌雄異株の落葉小高木~高木。日本海側の多雪地では少ない。樹皮は暗灰色~灰色で皮目が点在し、若木は滑らかで成木は縦の割れ目がある。 葉は対生し、長さ7-15cm、幅3-7cmの卵状長楕円形で、カエデの仲間には珍しく切れ込まない。縁に揃った鋭い重鋸歯があり、平行して斜出する18-24対の側脈が目立つ。基部は浅い心形~円形、先端は尾状にとがる。表面は初め脈上に伏毛があるが後に無毛、裏面は初め全体に伏毛があるが後に脈腋を除いて落ちる。新葉の展開時に赤い鱗片葉が目立つ。秋には濃い黄色~褐色に色づき、しばらくは落ちない。葉柄は長さ0.5-2cm。 本年枝の先に長さ5-10cmの総状花序を下垂し、淡緑色で直径1-1.2cmの花をつける。雄花序では15個ほど、雌花序では3-7個の花をつける。萼片は長さ5-6mmの狭楕円形、ふつう4個まれに5個で長い軟毛がある。雄花の花弁はしばしば退化して全くないかまたは4個で萼片と同長、雄しべは4-10個。雌花は萼片、花弁とも長さ4-7mmで短い雄しべと細長い花柱のついた毛のある子房がある。 果実は翼果でほぼ直角に開き、8-10月に熟す。分果は長さ2.5-3cmで無毛。 材は建築や家具、彫刻などに利用し、かつては薪炭に使った。 葉が長さ20cmにもなるものをオオバチドリノキという。カバノキ科のサワシバやクマシデと葉がよく似ているが、これらは互生することで区別がつく。 ![]() ![]() ![]() ![]() |
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