オクノカンスゲ(カヤツリグサ科)[奥の寒菅] |
主に東北地方に多いカンスゲという意味でこの名がある。 山地の林内に生える多年草で、有花茎は高さ15-40cmになる。匐枝を伸ばして殖える。 葉は叢生し、やや硬く常緑で光沢があり、幅0.5-2cmで中肋の両側に2条の肋があり、断面はややM字形になる。新葉の基部の鞘は長く伸び暗褐色で光沢がある。 頂小穂は雄性、長さ1.5-4cmの棍棒状、側小穂は雌性、長さ2-4cm、幅4-5mmの短い円柱形で2-4個つく。雌鱗片は卵形で赤褐色を帯び、果胞より長く先は鋭くとがる。 花後の果胞は淡緑色で無毛、長さ2.5-3.5mmの広倒卵形で外側に反り返り、口部に硬い2小歯がある。果実は長さ1.5-2mm、頂部は直立した嘴となり、果胞に密着する。柱頭は3岐。 宮城県以西に分布するカンスゲは、匐枝を出さず、葉は扁平ではなはだ硬い。 果期:5-6月 分布:北・本・四・九 撮影:2001.4.22 青森県新郷村 |
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