ヤセウツボ(ハマウツボ科)[痩靭] |
ハマウツボに似ているが、丈が高く細長いのでこの名がある。 地中海沿岸原産と考えられている高さ15-40cmの1年生の帰化植物で、昭和初期に千葉県の津田沼地区で確認され、現在は本州、四国に分布を広げているといわれている。荒れ地や芝生、土手などに生え、主にシロツメクサやムラサキツメクサなどのマメ科植物の根に寄生するが、宿主はマメ科植物のほか、キク科、セリ科、ナス科など幅広い。 花期には高さ15-20cmほどだが、果期には長さ30-40cmになる。全体に茶褐色~黄褐色で白い腺毛が密生する。葉は茎の基部に多く、無柄で茎を抱き、鱗片状で長さ1-1.5cmの細い3角形。 茎頂の穂状花序にややまばらに唇形花をつける。苞は長さ0.7-2.2cmの披針形で先はとがる。萼は左右2片に深裂して各片はさらに2裂し、裂片の先は尾状にとがる。花冠は長さ1.2-1.5cm、幅7-8mmの唇形花で淡黄褐色。上唇は先がくぼんで紫色を帯び、さらに紫色の筋や斑点が入る。下唇は3裂し、中央裂片が最も大きく、縁は波形に切れ込む。雄しべは4個、雌しべは1個で柱頭は大きい。花は蜜を出さないが、自家受粉して結実する。 果実は蒴果で大量の種子をつくる。 茎や花が黄白色を帯びるものをキバナヤセウツボという。 花期:4-6月 分布:帰化植物 撮影:2011.5.6 千葉県南房総市 |
主にマメ科植物の根に寄生する。 2017.5.15 神奈川県横須賀市 花はまばらにつく。 2024.4.25 神奈川県横須賀市 上唇は紫色を帯びる。下唇は3裂する。萼片は先が尾状に長く伸びる。 2017.5.24 神奈川県横須賀市 全体に茶褐色~黄褐色で白い腺毛が密生する。 |
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