ウスベニアオイ

ウスベニアオイ(アオイ科)[薄紅葵]

名は、基本種の花色が薄紅色であることが由来であるが、多くある園芸品種の中には「薄紅」とは言いがたいほど花色が濃いものもある。

ヨーロッパ原産の越年草で、茎にまばらに開出毛があり、直立して高さ0.5-2mになる。ウスベニアオイの名は栽培品につけられたもの。観賞用またはハーブとして栽培されているものが逸出し、人家近くの空き地や道端などで野生化している。
葉は長い柄があって互生し、長さ幅とも5-15cmの円形で基部は心形、掌状に3-5中裂して縁には鋸歯がある。
葉腋から細い花柄を出して直径約3.5cmの花を数個束生する。花柄の上端に萼に接して長楕円形の小苞が3個ある。萼は5浅裂し、裂片は3角形。花弁は5個、淡紅色または白色で濃紫色の条がある。雄しべは多数あって花糸の下半部は合着して1個の筒となる。雌しべはその筒の中にあって先は10裂する。
果実は10-11個の輪状に並んだ分果。分果の表面は無毛またはまばらに毛があって熟すとハチの巣状にくぼむ。各分果に含む種子は1個。

ゼニアオイは茎は無毛、葉はほぼ円形で切れ込みが浅く、花は紫紅色のものが多い。
花期:4-10月
分布:帰化(園芸)植物
撮影:2024.7.5 横浜市南区
ウスベニアオイ-2
ふつう花色は淡紅色だが、これは濃色の園芸品種か。 2022.6.3 神奈川県鎌倉市

ウスベイアオイの花
花弁は5個で淡紅色の地に濃紫色の条がある。先は 2022.6.3 神奈川県鎌倉市

ウスベイアオイの蕾
萼片は3角形。萼に接して3個の小苞がある。 2022.6.3 神奈川県鎌倉市

ウスベニアオイの葉
葉は円形で掌状に3-7裂し、縁に鋸歯がある。 2022.6.3 神奈川県鎌倉市

ウスベニアオイの茎
茎に開出毛がある。 2024.7.5 横浜市南区

ゼニアオイに戻る


検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。