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トキリマメ(マメ科)[尖り豆・吐切豆?] |
名の由来は不明だが、一説にはタンキリマメと異なり、葉の先がとがった形なので「尖り(とぎり)」の転という。タンキリマメと同じく、痰を排出しやすくする作用がある豆の意とも。別名オオバタンキリマメという。 低地~丘陵地の林縁に生えるつる性の多年草で、つるは細く全体に黄褐色の短い軟毛がまばらにつき、他の草木にZ巻き(上から見て反時計回り)に絡んで長く伸びる。 葉は互生し3小葉からなり、頂小葉は側小葉より大きく、長さ4-8cm、幅3-6cmの卵形で基部は円形、先は細くなって先端はとがる。最大幅は小葉の中央から基部寄りにある。質は薄く裏面にややまばらに伏毛が生え、黄褐色の腺点がある。葉柄基部に狭卵形の托葉、小葉柄に糸状の小托葉がある。 葉腋から柄のある長さ3-5cmの総状花序を出し、長さ約1cmの黄色の蝶形花をつける。萼は長さ4-5mmで浅く5裂して黄褐色の腺点があり、萼裂片は3角形で全て萼筒より短い。雄しべは2体。花柱は無毛。 豆果は長さ1.5-2cm、幅1cmの扁平な長楕円形で、ほとんど柄がなく先端がとがる。熟すと紅色になり、2片に裂開して種子が現れるがさやについて残り、はじき飛ばされない。さやに微毛があるがほとんど残らない。種子は2個、長さ5-6mmの光沢のある黒色。果皮の紅色と種子の黒色との二色効果で鳥に対するシグナルとする。 よく似たタンキリマメは、小葉の中央から先端寄りに最大幅があり、先はとがらない。葉や萼、豆果にも毛が多く、下部の3個の萼裂片は萼筒より長い。 ![]() ![]() ![]() ![]() |
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