ナベナ

ナベナ(スイカズラ科)[山芹菜・鍋菜]

名の由来は不明だが、普通は若葉を摘んで鍋にして食べたとしか考えられない。

山野のやや湿った日当たりのよいところに生える越年草で、直立して茎の中部から上でよく分枝し、高さ1-2mになる。茎や葉に刺状の剛毛が生え、ざらつく。撮影地の青森県が北限で、青森県では極めてまれにしか見られない。
葉は対生して基部まで羽状全裂し、裂片は頂裂片が大きく、側裂片はそれより小さい。裂片は卵円形~楕円形で縁に鋸歯があり、先は鋭くとがる。上部につく葉はほかより大型で、葉柄には翼がある。
茎頂や枝先に、筒状花だけからなる直径2cmほどの球形~楕円形の頭花を1個ずつつける。頭花は淡赤紫色で頂部から咲き下がる。総苞片は長さ0.5-2cmの線形で1列に並び反り返る。小花の花冠は長さ7mmの筒状で上部は4裂し、裂片は長短不同。雄しべは4個で花冠から突き出る。雌しべは1個。花床鱗片はくさび形で小花を包み、先に剛毛の生えた長さ5-8mmの刺針がある。萼筒は子房と合生し、先は浅いコップ状に広がり縁に毛がある。
果実は長さ6mmのくさび形の痩果。痩果の小総苞は長さ5mmで8肋がある。
花期:8-9月
分布:本・四・九
撮影:2007.8.26 青森県六ヶ所村
ナベナ-2
刺状に直立しているのは花床鱗片。茎も刺状の剛毛が生えている。 2007.8.26 青森県六ヶ所村


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