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ムラサキ(ムラサキ科)[紫] |
名は、ムレサク(叢れ咲く)に由来するという説、古い朝鮮語に由来するという説などがあるが不明。 低山のやや乾燥した草原や林縁に生える多年草。草原の少なくなった現在では極めてまれで、野生状態で見ることはほぼ絶望的になってしまった。環境省レッドデータでは絶滅危惧ⅠB類(EN)。種子からの栽培は極めて難しいという。 根は紫根といって太い。シコニンという色素を含み、掘り上げて乾燥すると濃紫色に変わる。昔から紫色の染料として、また薬用としてやけどや痔などの治療(紫雲膏)に使われてきた。南部地方(青森・秋田・岩手各県のそれぞれ一部地域)のものは上質で、昔から「南部紫」として重宝されてきた。 茎は直立して上部で枝を分け、高さ40-70cmになる。茎に開出した粗い毛がある。 葉は無柄で互生し、長さ3-7cm、幅0.7-2cmの披針形で粗い毛が多く、表面でへこむ数個の平行脈が目立つのが大きな特徴。 上部の葉腋ごとに花序を出し、白色の花をつける。花冠は直径約4mmで、5裂して平開する。喉部の隆起した付属体は毛があり、やや黄色を帯びるがあまり目立たない。萼は粗い毛があって5深裂し、裂片は長さ約5mmの広線形で鈍頭。 果実は4分果。分果は長さ3mmの卵形で平滑、光沢のある灰白色。 ![]() ![]() ![]() ![]() |
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