モモイロヒルザキツキミソウ(アカバナ科)[桃色昼咲月見草] |
名は、昼も咲いていてツキミソウに似ていることによる。別名オトメツキミソウという。 北アメリカ原産の多年草で、大正時代末期に観賞用に持ち込まれたものが、戦後関東地方以西の日当たりのよいところで野生化している。茎はよく分枝し、しばしば下部が木質化して高さ20-60cmになる。茎は白色の上向きに曲がった短毛を密生し、ときに開出毛も混じる。横に伸びる根茎から多数の茎を出して殖える。 葉は短い柄があって互生し、長さ5-7cm、幅0.5-3cmの狭披針形~楕円形で縁に粗い鋸歯がある。下部の葉はしばしば羽状に切れ込む。花時には根生葉はない。 花は茎の上部の葉腋に少数つき、蕾のときは花序が下向きにうなだれているが、未明に開くと上を向き、昼でもしぼむことなく咲いている。花は直径5cmほどで無柄、花弁は4個、咲き始めから淡紅色で基部近くは黄色、長さ2.5-4cmの広倒卵形。萼の下部は長さ1-2cmの筒(花托筒)となり、萼片は4個、淡緑色で外面に紅紫色の線があって短毛を密生し、開花とともに下方片側に反り返る。雄しべは8個。子房は下位で曲がった短毛を密生、果時には先が太くなって棍棒状になり、8稜がある。雌しべは1個で柱頭は4裂する。 果実は長さ0.5-1.2cmの蒴果だが、日本ではまれにしか結実しない。 数は少ないが、最初白色で後に淡紅色に変わるものをヒルザキツキミソウといい、夕暮れに開花する。桃色も白色もどちらも広義のヒルザキツキミソウとして区別しないほうが普通かもしれない。 江戸時代末期に渡来して栽培されるツキミソウも白色の花を咲かせるが、越年草で根茎はなく、夜間のみ開花し、葉は深く切れ込む。 花期:5-9月 分布:帰化植物 撮影:2016.5.25 神奈川県逗子市 |
花の基部は黄色。 2015.11.22 京都府左京区 花には芳香がある。 2020.5.12 横浜市中区 2002.6.24 埼玉県東松山市 花は蕾のときは花序が下向きにうなだれている。 2022.5.17 川崎市宮前区 萼片は4個、淡緑色で外面に紅紫色の線があって短毛を密生し、開花とともに下方片側に反り返る。萼の下部は長さ1-2cmの筒(花托筒)となる。 2024.5.30 神奈川県厚木市 葉は粗い鋸歯がある。 2022.6.20 横浜市金沢区 |
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