クルマムグラ

クルマムグラ(アカネ科)[車葎]

名は、葉が輪生する形を車輪に見立てたもの。ムグラは生い雑草が生い茂った草むらやヤブのこと。以前はオククルマムグラの変種として扱われていたが、現在は独立した別種とされている。

山地の林内に生える多年草で、高さ20-50cmになる。茎の断面が4角形で、稜上や葉の裏面脈上は無毛。
葉は長さ1-3cm、幅0.3-1cmの披針形で先はとがり、6個輪生(本葉2個、托葉4個)する。中ほどから先と基部に向かって次第に狭くなる。葉は標本にしたりして乾かすと黒変する。
茎頂の集散花序に直径2-3mmの白い花を数個~十数個つける。花冠の先は4裂する。雄しべは4個、雌しべは1個あり、柱頭は2裂する。萼には長毛が生える。
果実はかぎ状の長毛が密生した2分果で、熟すと黒くなる。

よく似たオククルマムグラは花では区別がつかないが、茎の稜上や葉の裏面脈上に刺状毛が生える。葉は本種よりずんぐりした印象。先は鈍形で急に刺状にとがる。乾いても黒変しない。クルマバソウは葉が6-10個輪生し、花も直径5-7mmあり大きい。
花期:6-7月
分布:北・本・四・九
撮影:2011.6.4 秋田市
クルマムグラ-2
花冠は4裂し、雄しべは4個。茎の稜上に刺はなく、葉は先に向かって次第に細くなる。 2011.6.4 秋田市

クルマムグラの葉
葉は6個輪生(本葉2個、托葉4個)。葉先はとがる。 2004.6.12 青森市

クルマムグラの果実
果実はかぎ状の長毛が密生する2分果。 2004.6.12 青森市

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