キハギ

キハギ(マメ科)[木萩]

ハギの仲間は木なのか草なのかよく分からないものが多いが、はっきり木質化するのでこの名がある。

日当たりのよい乾いた山野の林縁や岩場などに生え、高さ1-3mになる落葉低木で、青森県以南に分布する。枝に伏毛が密生し、冬も地上部は枯れず木質化するが、上部は細く下垂する。樹皮は灰色で縦に浅く裂ける。
葉は枝に平面的に並んでつき、長さ4-10cmの3出複葉でやや厚く、頂小葉は長さ3-6cm、側小葉は長さ2-4cmの長卵形~長楕円形で全縁、縁はやや波打ち、先は鋭頭または鈍頭で先端は針状。表面は濃緑色で無毛、裏面は淡緑色で伏毛がある。托葉は細くて長い。
葉腋から総状花序を出し、長さ1cmほどの蝶形花が下から咲き上がる。萼は4裂し、萼片は卵形で先はとがる。花は淡黄白色で旗弁の中央部と翼弁が紫紅色を帯びるのが特徴で、他に似たものがないので見分けやすい。
豆果は長さ1-2cmの扁平な長楕円形で、先は急にとがりまばらに伏毛があり裂開しない。中の種子は1個。
花期:6-9月
分布:本・四・九
撮影:2004.7.18 静岡市葵区
キハギ-2
2006.8.20 岩手県久慈市

キハギ-3
旗弁の中央部と翼弁が紫紅色を帯びる。 2021.6.7 横浜市金沢区

キハギの葉
葉は3出複葉で平面的につく。 2016.6.10 神奈川県横須賀市

キハギの果実
豆果は先は急にとがり、裂開しない。中の種子は1個。 2022.8.26 神奈川県横須賀市

キハギ-4
枝の上部は細く、枝垂れる。 2022.8.26 神奈川県横須賀市

キハギの樹皮
樹皮は灰色で縦に浅く裂ける。 2021.6.7 横浜市金沢区


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