キバナオドリコソウ

キバナオドリコソウ(シソ科)[黄花踊子草]

名は、オドリコソウに似ていて黄色の花をつけることから。根元から匐枝を伸ばして殖えるのでツルオドリコソウの別名がある。

ヨーロッパ~西アジア原産の常緑の多年草で、園芸用に導入されたものが逸出して野生化している。現在も主にグランドカバー用に栽培されている。野生化しているもののほとんどは葉に灰色の斑が入った亜種で、斑の入っていないものは少ない。山野の林縁の草むらでよく見かける。
茎は下部で分枝し、4稜があって下向きの短毛が生え、高さ15-30cmになる。
葉は対生し、長さ5-8cmの卵形で基部は広いくさび形~心形になり、縁に鋸歯がある。葉柄は下部のものは長く、上のものほど短くなる。
茎の上部の葉腋に数個ずつ唇形花をつける。花冠は淡黄色~黄色で長さ1.5cmほど。筒部は斜上し、上唇は大きく、前に伸びてかぶと状になり、外面、特に縁に長い白毛が生える。下唇は3裂し、中央裂片は茶色の模様が入り、側裂片より長く、下に一度垂れてから前方に反曲する。萼は筒状で5歯がある。雄しべは4個で長短があり、花冠上唇に沿って斜上する。
花後に株の基部から匐枝を伸ばし、発根して栄養繁殖する。
果実は4分果で分果は3稜形。
花期:3-6月
分布:帰化植物
撮影:2004.5.15 青森県五戸町
キバナオドリコソウ-2
野生化しているのは斑入り葉のものが多い。 2015.4.18 静岡県下田市

キバナオドリコソウ-3
上唇の縁に長毛が生える。 2004.5.15 青森県五戸町

キバナオドリコソウの葉
野生化しているもののほとんどは葉に灰色の斑が入ったもの。 2022.6.10 横浜市保土ケ谷区

キバナオドリコソウの葉-2
裏面。葉縁と葉柄に毛がある。 2022.6.10 横浜市保土ケ谷区

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