キバナノアマナ(ユリ科)[黄花の甘菜] |
キバナアマナともいう。名の由来は、アマナに似て黄色い花をつけることから。 雪が解けるのを待ちかねたように花茎を伸ばし、柔らかな日の光を精いっぱい受け止めるかのように上向きに花を開く。雪国に春を告げる花の一つで、肥沃で日当たりのよい山野や林下に生え、高さ10-20cmになる多年草。地中の鱗茎から葉と1個の花茎を伸ばす。地下にある鱗茎は長さ1-1.5cmの卵形で、帯黄色の外皮に包まれる。 葉は白緑色、長さ15-30cm、幅5-9mmの広線形でやや厚く、根元に1個つく。 茎の先の2個の苞葉の間から3-10個の長さが不揃いの花柄を出し、直径1.5-2.5cmの鮮黄色の花が散形状につく。花序の下の2個の苞は長さ3-8cmの披針形。花被片は6個、長さ1.2-1.5cmの長楕円形で鈍頭、裏側は緑色を帯びる。花は日が当たると開く。花は開花直後は黄緑色を帯び、やがて鮮やかな黄色に変わる。雄しべは6個で花被片より短く、葯は黄色。 果実は直径7mmの球形の蒴果で3稜がある。 カタクリなどと同じように、夏には地上部が枯れて地下の鱗茎のみになる。北海道ではしばしば群生し、山菜としても利用されるが、最近は乱獲による個体数の減少が著しいという。 よく似ていて全体に小さく繊細で、葉が粉白色を帯びず基部は茎を抱くものをエゾヒメアマナという。ヒメアマナは花がさらに小さく、葉の表面がへこみ茎を抱かない。 花期:3-5月 分布:北・本(中部地方以北)・四 撮影:2003.4.12 青森県平内町 |
花は日が当たると開く。 2014.4.13 青森市 花被片も雄しべも6個。 2014.4.13 青森市 葉は根元に1個つき、広線形でやや厚く白緑色。 2003.4.12 青森県平内町 |
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