ヒメクグ(カヤツリグサ科)[姫莎草] |
名は、小さいクグ(カヤツリグサ科の一種の古名)の意。 平地の草原や水田や湿地の縁など、日当たりのよいやや湿ったところに生える多年草で、茎は直立して高さは5-20cmと小さい。赤紫色の毛がある根茎が横に長くはい、節から茎と根を出して殖える。 葉は茎の基部に少数つき、長さ5-8cm、幅2-4mmの線形で扁平でやや光沢があり、軟らかい。鞘は褐色を帯びる。 茎の先に2-3個の細長い苞を斜め下に向けてつけ、先端に多数の小穂からなる直径0.5-1.2mmの球形の花穂をふつう1個だけつけるが、まれに2-3個つけるものもある。小穂は長さ3-4mmの広披針形でレンズ形、1花をつけ、成熟すると基部から脱落する。鱗片は4個あり、膜質、淡緑色で細脈があり、狭卵形でやや鈍頭。鱗片の竜骨は平滑で先端は反曲しない。 果実は長さ1-1.5mm、幅0.8~1mm広倒卵形。花柱は長さ約1.5mm、柱頭は2岐で長さ0.5mm。 関東地方以西に分布するアイダクグは、花序は直径5-8mmと小さく、鱗片の竜骨は小刺毛があってざらつく。小穂が長さ5mm以上あるものをオニヒメクグという。タマガヤツリは、丈が15-40cmと大きく、球形の花穂を数個つける。 花期:7-10月 分布:日本全土 撮影:2002.9.16 青森県三沢市 |
休耕田に生えていたもの。 2001.9.9 青森県八戸市 茎の先に細長い苞と球形の花穂をつける。 2019.9.26 横浜市戸塚区 小穂の鱗片の竜骨は滑らか。 2019.9.26 横浜市戸塚区 |
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