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ハルユキノシタ(ユキノシタ科)[春雪の下・春雪の舌] |
ユキノシタによく似ていて早春に花が咲くのでこの名がある。 山地の沢沿いの湿った岩上や斜面に生える多年草。ややまれだがときに群生し、株の中心から高さ15-30cmの花茎を伸ばす。ユキノシタと違って早春に開花し、糸状の走出枝は出さず太い根茎が地表を長く横にはう。 Web上には、ハルユキノシタと紹介されながらどう見てもユキノシタと思われる画像が散見されるので注意が必要。この2種を見分けるには、姿かたちよりもまず「花を見た時期」と「生えていた地域・場所」を念頭に置かなければ誤った判断に至るおそれがある。撮影地の東丹沢付近が日本での分布の東限に当たる。 根生葉はやや厚い草質で表面に斑が入ることはなく緑色、裏面は淡緑色。長さ3-7cm、幅3-11cmの円形~腎円形で浅く13-17裂し、基部は心形で縁に鋭鋸歯がある。葉柄は長く、5-20cm、葉身の両面とともに白色の腺毛に被われる。 花茎と花序には腺毛が生え、花序はまばらな集散状。苞は披針形。萼裂片は腺毛が生え、長さ2.5-4.5mmの長楕円形~卵状3角形で開出し、花後に反曲する。花弁は白色で5個あり、上の3個は長さ3-5mmの広卵形で鋭頭、基部に黄色の斑点があって紅色の斑点はなく、明らかな爪(基部の細い部分)がある。下の2個は長く、長さ1-2.5cmの長楕円形で垂れ、鋭頭。雄しべは10個で裂開直前の葯は淡黄色または桃色。子房は上位。上部に濃黄色の花盤がある。 果実は長さ4mmほどの広卵形の蒴果。種子は長さ0.7mmの楕円形で微細な乳頭状突起がある。 花弁が紅色を帯びるものをベニバナハルユキノシタという。ユキノシタは花期は5-6月と遅く、走出枝を出して殖える。葉は脈に沿って白斑が入り、上の花弁に紅紫色の斑点があるものが多いが、ないものもしばしば見られる。 ![]() ![]() ![]() ![]() |
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