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ハナウド(セリ科)[花独活] |
葉や茎がウコギ科のウドに似ていて、ウドよりも美しい花をつけることからこの名がついた。 山野の川岸や土手、林縁などに群生し、茎は直立して上部で分枝し、高さ1-2mになる越年草または多年草。茎は中空で太く、粗い開出毛がある。一回繁殖型植物で一度開花結実すると枯れる。 葉は互生し、大きな3出羽状複葉または単羽状複葉で、葉柄の基部は膨らんで鞘状になる。小葉は2-3対で薄く、卵形~広卵形で浅~中裂し、3角形の粗い鋸歯があり、両面にまばらに毛がある。 茎の先に直径約20cmの大型の複散形花序をつくり、白色の花を密につける。大散形花序は20-35個の枝からなり、小散形花序は25-30個の小花からなる。頂生の花序は実り、束生の花序は雄性で実らないものが多い。花弁は5個。小散形花序の周辺の花は内側の花より大きく、外側の1花弁がほかの4花弁より大きく、2深裂する。雄しべは5個で花弁と互生する。花柱は2個。 果実は2分果で、両側が翼状に広がった長さ0.8-1.1cmの広倒卵形で著しく扁平、両端は浅くへこむ。背隆条は糸状で突起しない。油管は短く、分果の中ほどで消え、各背溝下に1個、合生面に2個ある。 茎、若葉、葉柄は食用になる。根は風邪薬になる。また、フロクマリンという日光感受性物質を含み、汁液がついた肌を太陽にさらすと炎症が起こり、色素沈着を起こすことがある。 同属のオオハナウドは北海道と近畿地方以北の深山や高山に生え、大型で小葉の切れ込みは鋭い。南アルプスに特産するホソバハナウドは、小葉の幅が狭い。ツルギハナウドは四国の剣山に産し、全体に小型で小葉は円みを帯びる。 関東地方の平地ではシシウドもハナウドのように大型になるが、花期が8-10月と遅いので間違うことはない。 ![]() ![]() ![]() ![]() |
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