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アメリカスミレサイシン(スミレ科)[亜米利加菫細辛] |
名は、北米原産で、在来のスミレサイシンに似て根茎が肥厚することからついたもの。 明治時代に園芸植物として移入された北アメリカ東部~中部原産の多年草。高さ5-12cmになり、地上茎をもたないスミレ。 市街地の道端に生えるが、山地でも見かけることがある。無毛品はかつて別種とされていたが、現在は有毛、無毛とも同種とされている。園芸品種としていくつか種類があり、パピリオナケア(Papirionakea)とよばれるものが最も見かける機会が多い。ほかにプリケアナ(Priceana)、フレックルズ(Freckles)、スノープリンセス(Snow Princess)=シロバナアメリカスミレサイシンがある。 根茎はワサビ状に肥厚し地中を横に伸びる。 葉は光沢があり、長さ5-6cmの卵形~腎形で基部は深く湾入し、縁に波状の低い鋸歯がある。托葉は狭披針形で先は鋭くとがる。花後に葉は著しく大きくなり、花時の2倍に達する。 花茎の先に直径2-3cmの中心部の色が濃い青紫色の花を1個つける。花の色は紅紫色~白色、さらに白色で中心部が濃紫色のものや淡青色の地に青紫色の吹き掛け模様のものなど多くの園芸品種が栽培され、それがそのまま逸出して急速に広がっている。 花弁は広卵形で先は円く、距は太くて短く長さ3mmほど。上弁は後ろに反り返り、側弁の基部に白色の長毛が密に生えるのが大きな特徴。長毛によって黄色の柱頭が正面からは隠れて見えない。 果実は蒴果で、熟すと3裂して種子をはじき飛ばす。夏から秋にかけてつける閉鎖花(果)によっても繁殖する。 地中海原産のニオイスミレとよく似ているが、強い香りがないこと、距が短いこと、根茎が肥厚することで区別する。 ![]() ![]() ![]() ![]() |
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